“湯沸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆわかし55.2%
ゆわか17.2%
サモワル13.8%
ゆわ6.9%
わか3.4%
サモワール3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜具は申すまでもなく、絹布けんぷの上、枕頭まくらもと火桶ひおけ湯沸ゆわかしを掛けて、茶盆をそれへ、煙草盆に火を生ける、手当が行届くのでありまする。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お婆あさんは、湯沸ゆわかしだの、ソオス鍋だの、ラムプだの、燭台だの、シチユウ鍋だののいろんな鍋と蓋とを棚から取り下ろしました。
少しでも露西亜小説を読んだ事のある人は、あちらではどんな田舎でも、家庭のあるところには屹度湯沸サモワルがあるのを知つてゐるだらう。
たけが、同情どうじょうをしたように、このアルミニウムの湯沸ゆわかしは、まちからわれて、このうちにきてから、すでにひさしいあいだはたらいてきました。
人間と湯沸かし (新字新仮名) / 小川未明(著)
十川村の郷士の息子だという安太郎が、いつも彼女を傷々いたいたしがって、湯沸わかへ慰めに来た。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あの女の亭主になるんだよ、配偶つれあいにしていただくのさ。もし情夫まぶがやって来たら次の間へはずしてやるよ。そして彼女あいつの友だちの上靴も磨いてやろうし、湯沸サモワールの火もおこそう、使い走りだっていとやしないよ……」