“渋紙色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しぶがみいろ75.0%
しぶかみいろ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とこには一度も掛替えたことのないらしい摩利支天まりしてんか何かの掛物がかけてあって、渋紙色しぶがみいろに古びた安箪笥やすだんすの上には小さな仏壇が据えられ
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
中からは渋紙色しぶがみいろに変色した人間の片腕が出て来た。肱のところから見事に切断され、切口に黒い血がかたまっていた。たまらない臭気が鼻を打った。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
顔はと云うと、しわだらけの渋紙色しぶかみいろの中に、お玉じゃくしの恰好をした、キョロンとした目が飛出し、唇が当り前でないと見えて、長い黄色い乱杭歯らんぐいばが、いつでも現われている。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)