混雑ごた/\)” の例文
旧字:混雜
そしてその向うに混雑ごた/\と樹が見えてゐたが、ふとそこの中に派手な色彩のちらりとしたのに目をとめて、Bは急いでそつちへと歩き出した。
島の唄 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
顔を白く塗つて耳かくしにしてゐる女給の二三人もあるカフエーだの、肥つたおやぢのゐる薬屋だの、八百屋だの、蕎麦屋だの、鮨屋だのが混雑ごた/\と……。
くづれた土手 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
石段になつてゐるやうな坂の両側に宿屋だの土産物を売る店だのが混雑ごた/\と並んでゐて、そのところところから温泉の町のしるしである湯気がぱつと白く夜の空気を隈取つた。
父親 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
或は白い埃塵の立つ真直な長い一条ひとすぢの路、或は軒の低い白ちやけた家屋の混雑ごた/\と連つてゐる田舎の町或は自動車の爆音に驚いてはね上る牛を一生懸命で路傍に引寄せようとする労働者
山のホテル (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)