“深苑”の読み方と例文
読み方割合
しんえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
孔明とともに、深苑しんえんの一堂に入られたまま、時経っても、帝のおもどりがないので、門外に佇立ちょりつして、待ちくたびれていた侍従以下の供人たちは
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日、越前守は、例の江戸城内の人気ない吹上の深苑しんえんで、折入って、将軍家に拝謁を得たい——という旨を、前日から、願い出ていたのである。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不幸か、幸か、かの女たちにくらべて、この問題を、切実に考え得られなかったのは、後宮女性の一部や、貴族の深苑しんえんに囲われている黒髪長き花ばなであった。