海水帽かいすいぼう)” の例文
彼の頬被りした海水帽かいすいぼうから四方に小さな瀑が落ちた。糸経いとだてを被った甲斐もなく総身濡れひたりポケットにも靴にも一ぱい水がたまった。彼は水中を泳ぐ様に歩いた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)