水盥みずだらい)” の例文
運悪くへっついの近所に、晩飯の蛤汁にする蛤が水盥みずだらいにでも入れておいてあった。……飯たきが夕飯の仕度にかかって、ふと見ると蛤がひとつ水盥からはね出している。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夫人は、侍女こしもとの手も借らずに、うがいや、塗りの水盥みずだらいをそろえる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)