気構きがまえ)” の例文
旧字:氣構
眉も胸もなごやかになった。が、ここへ来てたたずむまで、銑吉は実は瞳を据え、唇をめて、驚破すわといわばの気構きがまえをしたのである。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
意味ありげなていなり。茶碗を洗え、土瓶に湯をせ、では無さそうな処から、小使もその気構きがまえで、卓子テエブルかどへ進んで、太い眉をもじゃもじゃと動かしながら
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もの争いがあっては、と中に立つらしい気構きがまえで、白尾は人をわけて座へ入った。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見詰めつついう気構きがまえに、さからわず打頷うちうなず
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)