“比倫”の読み方と例文
読み方割合
ひりん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細く霞のように上庭じょうていの一部に棚曳たなびき、鼻は、ほんの申しわけに中央に置かれ、その代り比倫ひりんを絶して大きいのはその口と唇で、大袈裟にいえば、夜具の袖口ほどあります。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
不快にさせる位だ。いくら鳶が鳴いたからと云つて、天日の歩みが止まるものではない。己の八犬伝は必ず完成するだらう。さうしてその時は、日本が古今に比倫ひりんのない大伝奇を持つ時だ。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)