“樺火”の読み方と例文
読み方割合
かばび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
町には矢張やはり樺火かばびが盛んに燃えてゐた。彼は裏口から廻つて霎時しばしお利代と話した。そして石炭酸臭い一封の手紙を渡された。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
街路みちの両側には、門々に今を盛りと樺火かばびが焚いてある。其赤い火影ほかげが、一筋町の賑ひを楽しく照して、晴着を飾つた徂来ゆききの人の顔が何れも/\酔つてる様に見える。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
霜の置いたかと許り明るい月光に、所々樺火かばびあとが黒く残つて、軒々の提灯や行燈は半ば消えた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)