横綴よことぢ)” の例文
堺屋出入りの諸屋敷の分は一切あつめて横綴よことぢの厚い一冊に書き止めてあるのであるから、小幡といふ名を一々拾ひ出して行くだけでも其面倒は容易でなかつた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
よるになつて祖父が早くから寢て了つたあとは、お由とたつた二人になつて了ふ一と間で、お由が晝の内の小使を、下手な假名で例の横綴よことぢの帖へ、考へ出してはぐづり/″\いつまでも附けてゐる側に
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
ばうさんは日本紙にほんし横綴よことぢにした帳面ちやうめんひらきながら、
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
「この大福帳ですよ。半紙横綴よことぢの分厚な帳面ですが」