棟木むねぎ)” の例文
頑丈な棟木むねぎ交錯こうさくして、奇怪な空間を形作かたづくっている。と、十間ばかりの彼方に、まさしく俯臥せに倒れている屍骸が認められた。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それで駈けよってみると、なるほど女の身体にはどこもさわりがないようではあるが、只一つ、左の手首が、倒れた棟木むねぎの下に入っていて、これがどうしても抜けないのであった。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
なおもその先を辿たどって見ると、その電線の一端いったんは、電灯線の所謂いわゆる第四種線にからまって由蔵の屍骸の傍に終ってい、他の一端を探ってみると、棟木むねぎの上に、ベルに用いるようなマグネットがあって
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)