かけ)” の例文
旧字:
家は数十丈の絶壁にいと危くもかけづくりに装置しつらいて、旅客が欄にり深きに臨みて賞覧をほしいままにせんを待つものの如し。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこに観念なるものと実在なるものと比較し得られるかけはしがあってその上に立ち見るものをして両端の距りを心測しておどろきの妙味を味い得しめるよすががある。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
現に、この福島から、上松に至るの間には木曾のかけはしがある、御岳山おんたけさんがある、御岳の鳥居が見える。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)