書入かきいれ)” の例文
その金で借金は奇麗にすんだが、その蔵書中に易経集註えききょうしっちゅう十三冊に伊藤東涯先生が自筆で細々こまごま書入かきいれをした見事なものがある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
大正四年三月八日午前九時三十分小石川区大塚辻町十八番地東京市養育院において死亡と書入かきいれがしてあった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
饗す兎も角もこゝ書入かきいれの名所なり俗境なりとてさて止むべきかは一杯酌みて浦嶋殿の近付ちかづきとならんと上の旅人宿はたごやへいそぎさけさかなを持來れと命じそれより寺内を漫歩そゞろあるきしまた川を眺むるに流を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
たのみ金五百兩才覺さいかく致させけれ共又候をつと庄三郎をいつはり又七を離縁りえんなす金にさしつかへる間地面ぢめん書入かきいれにて金五百兩借出かりいだすべしとすゝめけるに庄三郎是非ぜひなく又々長兵衞方へ行き金子きんすにさしつかへおもむきを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そうでなければ女房を書入かきいれの証文に印形を突きは致しません
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この記念帖にお書入かきいれを願わなくてはなりません。2045
小さい奴を書入かきいれにしようと思うと