“暗碧”の読み方と例文
読み方割合
あんぺき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西瓜もそのころには暗碧あんぺきの皮の黒びかりしたまんまるなもののみで、西洋種の細長いものはあまり見かけなかった。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
或晩ふと眼をさますと、窓の障子が明るかった。戸を開けて見ると、雲が晴れて、空は暗碧あんぺきだ。古沼に浮いた鏡のように青い月が出た。銀光がおののき戦き泳いで来る。
抜髪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また暗碧あんぺき白布しろぬのを織って矢を射るように里へ出るのじゃが、その巌にせかれた方は六尺ばかり、これは川の一幅ひとはばいて糸も乱れず、一方は幅が狭い、三尺くらい
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)