“晩霽”の読み方と例文
読み方割合
ばんせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その手を摩払すりはらひつつ窓より首をいだして、停車場ステエションかたをば、求むるものありげに望見のぞみみたりしが、やがてあゐの如き晩霽ばんせいの空を仰ぎて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
雀宮ヲ過ルヤ晃峰こうほう乾位けんいニ望ム。突兀とつこつトシテ半空ニそびユ。諸山ソノふもとヲ擁シ扶輿磅礴ふよほうはくタルコトソノ幾十里ナルヲ知ラズ。時ニ晩霽ばんせい。夕陽明媚めいび。山色ことごとク紫ナリ。昏暮こんぼ宇都宮ニ投ズ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)