“昏沌”の読み方と例文
読み方割合
こんとん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
散乱昏沌こんとんとしてことごとくその所在を変えおのれの位置を失った……真実だったと見えたものが虚偽の正体を曝露し、見えざるものが判然とかたちを現した。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
あわただしく寺へ出入りする人の足音や、急にひっそりしたかと思うと、にわかにののしり喚く声などが、昏沌こんとんとした俊恵の意識をときどき現実へひき戻した、だがそれを不審に思うゆとりはなかった
荒法師 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)