明治天皇めいじてんのう)” の例文
東郷大将とうごうたいしょうの名は知って居るが、天皇陛下を知らぬ。明治天皇めいじてんのう崩御ほうぎょの際、妻は天皇陛下の概念を其原始的頭脳に打込うちこむべく大骨折った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すると夏の暑い盛りに明治天皇めいじてんのう崩御ほうぎょになりました。その時私は明治の精神が天皇に始まって天皇に終ったような気がしました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この天智天皇御陵てんちてんのうごりようにかたどつて、明治天皇めいじてんのう昭憲皇太后しようけんこうたいごう大正天皇たいしようてんのう御陵ごりようなどもつくられたといふことであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
明治天皇めいじてんのうのお師匠番ししようばんになつたひとも、このながれのものであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ちょうど今日こんにち明治天皇めいじてんのう大正天皇たいしようてんのう御陵ごりようにおいてをがめるように、樹木じゆもくえないようにしてあつたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それは明治天皇めいじてんのうのご病気の報知であった。新聞紙ですぐ日本中へ知れ渡ったこの事件は、一軒の田舎家いなかやのうちに多少の曲折を経てようやくまとまろうとした私の卒業祝いを、ちりのごとくに吹き払った。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)