放下ほうか)” の例文
瘡家そうけとよばれる田舎医者、あやしげな祈祷師、遊芸人の放下ほうかや、暮露ぼろ(虚無僧)、曲舞くせまい猿楽師さるがくしといったようなものもある。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一身の浮き沈みを放下ほうかして、そのようなまなこであらためて世の様を眺めわたしますと、何かこう暗い塗籠ぬりごめから表へ出た時のようにまなこえとして
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
虚無僧こむそう放下ほうか、修験者、瞽者ごぜ、その風俗は色々であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一身の浮き沈みを放下ほうかして、そのやうなまなこであらためて世の様を眺めわたしますと、何かかう暗い塗籠ぬりごめから表へ出た時のやうにまなこえとして
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)