“捨鉢”の読み方と例文
読み方割合
すてばち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おいらは船頭だ、船頭は船をうごかすだけだ! 頼まれたものを積むだけだ! そんなこたア知るもンか」と捨鉢すてばちの語気になった。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍国主義、愛国心、アナアキストの捨鉢すてばち行為ふるまひ、人殺しの美しい思想、そしてまた婦人に対する侮蔑さげすみ——かういふものをすべて歌ひたい。
彼女にはしかし気のせゐか、その軽快な皮肉のうしろに、何か今までの従兄にはない、寂しさうな捨鉢すてばちの調子が潜んでゐるやうに思はれた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)