“打見遣”の読み方と例文
読み方割合
うちみや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と種彦は先ほどからふなばたひじをつき船のゆれるがままに全く居眠りでもしていたらしく、やや坐住居いずまいを直して、今更のように四辺あたりにぎわいを打見遣うちみやりながら、どうかすると
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その都度夜商人よあきゅうどうれわしげなる眉を仰向あおむけに打見遣うちみやる、大空は雲低く、あたかも漆で固めたよう。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
満枝は色をして直行を打見遣うちみやりつつ、そのおもて引廻ひきめぐらして、やがてあらかた目戍まもりたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)