打吟うちぎん)” の例文
斯く打吟うちぎんじつゝ西の方を見た。高尾、小仏や甲斐の諸山は、一風呂浴びて、濃淡のみどりあざやかに、富士も一筋ひとすじ白い竪縞たてじまの入った浅葱あさぎの浴衣を着て、すがすがしくんで居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
竜之助は答えず、暫らく打吟うちぎんじて、思い出したように
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)