戯謔ぎぎゃく)” の例文
快活、憂鬱、謹厳、戯謔ぎぎゃくさまざまの心持が簡単な線の配合によって一幅の絵の中に自由に現われていると思うのである。
なおなお幾重いくえも目出度く存じたてまつり候。相替らず拝正の儀、東西御奔走と察し奉り候。さて今朝雑煮ぞうにを食い、りきれぬ事、山亭にての如し。これ戯謔ぎぎゃくの初め、初笑々々。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
興到レバ韻ヲ分ツテ詩ヲ賦シ、かんヲ染メテ書画ヲ作ル。メバすなわちアルイハ坐シ、アルイハシ、劇談一しょう、善ク戯謔ぎぎゃくシテシカモ虐ヲナサズ。モシ時事ノ得失人物ノ是非ニわたレバすなわいとフベキヲ覚ユ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)