懸絶けんぜつ)” の例文
葱嶺そうれいゆるに毒風肌を切り、飛砂みちふさぐ、渓間けいかん懸絶けんぜつするにへば、なわを以てはしとなし、空にはしごして進む」
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
実は、室に入って孔子のすがたを見、その最初の一言を聞いた時、直ちに雞豚けいとん場違ばちがいであることを感じ、おのれと余りにも懸絶けんぜつした相手の大きさに圧倒あっとうされていたのである。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)