“悲叫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきょう80.0%
さけび20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛び廻る自動車も、忙しそうに歩く行人も、右往左往に悲叫ひきょう遁走とんそうする、あらゆる生物の、混乱の姿ででもあるかのように取られた。
火と氷のシャスタ山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
悲叫ひきょうとともに、お妙は自害じがいして散ったのだった。壁辰は娘の介抱かいほうもしたいが、刻は移る。そうしてはいられない。待っていた音松も、なみだをかくしてき立てる。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それと共にその悲叫さけびは、最も高く絞り上げられたと思ううちに、急に咽喉でも締められたのか、窒息するように止まってしまった。
彼がこう云う途端に、女のきぬを裂くような悲叫さけび! 恐怖のために狂乱してしまった咽喉から絞り出た、血も吐くような女の悲叫さけびが、私たちの前方の籔のかげから聞こえて来た。