悪鬼羅刹あっきらせつ)” の例文
旧字:惡鬼羅刹
敵たる門徒の人々が憎みののしるとおり、まさしく彼の行為は、夜叉やしゃ魔王まおうそのものであり、その姿は悪鬼羅刹あっきらせつというもおろかなほどだった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
八万法蔵はちまんほうぞう十二部経中じゅうにぶきょうちゅう悪鬼羅刹あっきらせつの名前ばかり、矢つぎ早に浴びせたのじゃ。が、船は見る見る遠ざかってしまう。あの女はやはり泣き伏したままじゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それも他に王様があっての女王でなく、たくさんの他の地獄の悪鬼羅刹あっきらせつを自ら統率しておる女王の感じである。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
その同勢三四十人のなりすさまじさと申したら、悪鬼羅刹あっきらせつとはこのことでございませうか、裸身の上に申訳ばかりの胴丸どうまる臑当すねあてを着けた者は半数もありますことか
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
その同勢三四十人のなりすさまじさと申したら、悪鬼羅刹あっきらせつとはこのことでございましょうか、裸身の上に申訳ばかりの胴丸どうまる臑当すねあてを着けた者は半数もありますことか
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
「良人が悪鬼羅刹あっきらせつと見えても」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)