悪玉あくだま)” の例文
旧字:惡玉
この騒ぎが一団ひとかたまり仏掌藷つくねいものような悪玉あくだまになって、下腹から鳩尾みずおちへ突上げるので、うむと云って歯を喰切くいしばって、のけぞるという奇病にかかった。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おれは気の練れた悪玉あくだまだ、いくらお前が、駄々をこねたって、天堂みたいに煙管きせるのガン首をほうりもしねえし、その代りにまた、おめえのいうことをすなおにきく人間でもねえんだ。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人のこころの底の底まで温く知りぬいて、善玉ぜんだま悪玉あくだまを一眼見わけるおっかない大岡様。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
逆に悪玉あくだまのようにバッサリと切られるであろう
死の淵より (新字新仮名) / 高見順(著)