“恭謙”の読み方と例文
読み方割合
きょうけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「アハハハ君は刑事を大変尊敬するね。つねにああ云う恭謙きょうけんな態度を持ってるといい男だが、君は巡査だけに鄭寧ていねいなんだから困る」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
恭謙きょうけんそのものを形に現わしたならば、こうもあろうかと思われるような、——そういう恭謙な態度となったが「いわく!」ともう一度言葉をなぞった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、言い、わしは出所して始めての暖かく恭謙きょうけんな挨拶を受けたが、その時、眼をあげた奈世はわしの眼にぶつかると、わしにもはっきりとわかる程に顔をあからめた。
(新字新仮名) / 富田常雄(著)