“応(う)” の例文
旧字:應
今も、「やあ」と彼が挨拶(あいさつ)したので、かの女が見ると、同じような「やあ」という朗らかな挨拶で応(う)けて、一人の老紳士が入って来た。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
浅井は軽く応(う)けていたが、同情のない男のように思われるのも厭であった。
爛 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「おやさう!」夫人は事もなげに応(う)けながら
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
もしわたくしがこゝで「あー あー」と返事してしまえば、物事は応(う)け答えに纏ってご新造さんの気は済みもしましょうが、わたくしの求める諸行無常にはなりません。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ある時は少年のように朗らかに挙動(ふるま)い、朝の森に小禽(ことり)が囁(さえず)るような楽しさで話すのだったが、一々応(う)け答(こた)えもできないような多弁の噴霧を浴びせかけて、彼を辟易(へきえき)させることがあるかと思うと
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「おやそう!」夫人は事もなげに応(う)けながら
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
と言って、暫く黙っていたが、主人が気さくな顔をして応(う)けているのを見て安心して言った。
東海道五十三次 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
師は今日私に餅の施行を命ぜられて、議論を応(う)けよとは命ぜられませんでした。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)