御櫛みぐし)” の例文
斎王の美に御心みこころを打たれながら、別れの御櫛みぐしを髪にしてお与えになる時、みかどは悲しみに堪えがたくおなりになったふうで悄然しょうぜんとしておしまいになった。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
かれ七日なぬかの後に、その后の御櫛みぐし海邊うみべたに依りき。すなはちその櫛を取りて、御陵みはかを作りて治め置きき一三
延喜えんぎの帝が御自身で説明をお添えになった古い巻き物のほかに、御自身の御代みよの宮廷にあったはなやかな儀式などをお描かせになった絵巻には、斎宮さいぐう発足の日の大極殿だいごくでんの別れの御櫛みぐしの式は
源氏物語:17 絵合 (新字新仮名) / 紫式部(著)