御影ごえい)” の例文
私は母が大切にしてゐる少女時代の記念品——御影ごえいやコンタツや、あるひは母の学生時代の写真などを、秀子と奪ひ合ふやうにしてねだるのだつた。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
それですから善女ぜんにょ功徳くどくのために地蔵尊じぞうそん御影ごえいを刷った小紙片しょうしへん両国橋りょうごくばしの上からハラハラと流す、それがケイズの眼球めだまへかぶさるなどという今からは想像も出来ないような穿うがちさえありました位です。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)