徒事いたずら)” の例文
敬太郎はただ手持無沙汰てもちぶさた徒事いたずらとばかり思って、別段意にもとどめなかったが、婆さんは丹念にそれを五六寸の長さにり上げて、文銭の上にせた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「岡田さんお兼さんがよろしく」などという言葉は、自分も時々耳にした。けれども岡田はいっこう気にもとめない様子だったから、おおかたただの徒事いたずらだろうと思っていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)