トップ
>
彷徨
>
さすら
ふりがな文庫
“
彷徨
(
さすら
)” の例文
イネ帝国が亡びると同時に、国軍の一部は、悲憤の涙をのんで、数隻の潜水艦に乗って、太青洋に
彷徨
(
さすら
)
い出たのであった。
二、〇〇〇年戦争
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「されば、その河内路を心あてにしておりますなれど、山から山の
彷徨
(
さすら
)
い、いかにせん、方角もわかりませぬ」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さすがに子供の時から異郷に
彷徨
(
さすら
)
って、自分を助けてくれた恩人を、国内一の銅山王に仕立て上げたような人は、すること
為
(
な
)
すこと考えていることやっぱり
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
大次郎の影を求めて
彷徨
(
さすら
)
い歩いて来たのであった。
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
彼の良心は、その
密
(
ひそ
)
やかな音にピンピンと鞭打たれ、五臓の血を
絞
(
しぼ
)
らるるばかりに
苛責
(
かしゃく
)
された。彼はゆうべ一夜で八大地獄を
彷徨
(
さすら
)
うほどな
苦患
(
くげん
)
をおぼえた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
仏子
(
ぶっし
)
範宴、人と生れてここに二十九春秋、いたずらに国土の恩に
狎
(
な
)
れて長じ、今もって、迷悟を離れず
悪濁
(
おだく
)
の
無明
(
むみょう
)
にあえぎ、幾たびか籠り幾たびか
彷徨
(
さすら
)
い
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とは「古典太平記」がいっているところだが、冷たい晩秋の
山雨
(
さんう
)
に吹き打たれたあげく、二日三晩もの
彷徨
(
さすら
)
いを、天皇までが、まったくお口に一物を
摂
(
と
)
らなかったとはおもわれない。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうして山中の
杣小屋
(
そまごや
)
にお身を休ませられ、以後二日、それも夜だけ、
彷徨
(
さすら
)
いをつづけたあげく、三日目の夜明けごろは、まったく疲れはてたお姿を、
神童子越
(
じんどうじご
)
えの路傍に
茫
(
ぼう
)
としておいでだった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“彷徨”の意味
《名詞》
彷徨(ほうこう)
さまよい歩くこと。うろつくこと。
(出典:Wiktionary)
彷
漢検1級
部首:⼻
7画
徨
漢検1級
部首:⼻
12画
“彷徨”で始まる語句
彷徨彳亍