弟子入でしい)” の例文
つまり、一休いっきゅうさんは、かげのとなったわけで、そんなことから、大徳寺だいとくじ華叟禅師かそうぜんじのもとに弟子入でしいりし、仏門ぶつもんひととなったわけです。
先生と父兄の皆さまへ (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
柳吉は近くの下寺町の竹本組昇そしょうに月謝五円で弟子入でしいりし二ツ井戸の天牛書店で稽古本の古いのをあさって、毎日ぶらりと出掛けた。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
田舎いなかから、まちて、箔屋はくや弟子入でしいりをして、そして、ならった細工さいくは、すべてたましいはいらない、ごまかしものだった。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
人は、彼が温厚でありお人好しであればある程、却って悪魔に弟子入でしいりし易いとも云えるのでありますまいか。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かれは、ろくろく学校がっこうへもいかず、はやくから、まち箔屋はくや弟子入でしいりして、手仕事てしごとをおぼえさせられたのでした。まれつき器用きよう正吉しょうきちは、よくはりをはこびました。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、弟子入でしいりを所望しょもうするのでした。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)