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引
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ひッ
ふりがな文庫
“
引
(
ひッ
)” の例文
透かして見ると、ぴちぴち
刎
(
は
)
ねるのが尾のようで……とにかく、長くないのだから、安心して、
引
(
ひッ
)
つかまえると
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
正「アノそれ、いつぞやそれ四年
後
(
あと
)
の九月の
廿日
(
はつか
)
、吉原土手で親方が中へ這入って下すって、侍がエーッてって刀を
引
(
ひッ
)
こ抜いた時に助けて下すった親方に違いねえようで」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
引
(
ひッ
)
つかんで声を
堪
(
こら
)
えた、
茨
(
いばら
)
の枝に胸のうずくばかりなのをなお忍んだ——これをほかにしては、もうきこえまい……母の呼ぶと思う、なつかしい声を、いま一度、もう一度
小春の狐
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
若旦那さまもお嬢さまも、只今お聞きの通りの訳でがんすから、お嬢さま何うか
此処
(
これ
)
へおいでなすって、あなたの御存分になすって、此の野郎の鬢の毛を一本/\
引
(
ひッ
)
こ抜いてお胸を
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
撥
(
ばち
)
を片手で
引
(
ひッ
)
つかむと、恐る恐る
差出
(
さしだ
)
した手を
素疾
(
すばや
)
く
引込
(
ひっこ
)
め、とさかをはらりと振って
行
(
ゆ
)
く。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
畳の上でお母アの手に懸って死ぬのは親の慈悲ということを、今初めて覚えた……アヽわかった、お前も定めて
悪
(
にく
)
かろうが、若旦那さまが
此処
(
これ
)
へおいでになって、己の
鬢
(
びん
)
の毛を一本/\
引
(
ひッ
)
こ抜き
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父親は、相場、鉱山などに
引
(
ひッ
)
かかって、大分不景気だったようですが、もと大蔵省辺に、いい処を勤めた、退職のお役人で、お嬢さん育ちだから、品がよくちょっと権高なくらい。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“引”の解説
引(いん、yǐn)は中国の伝統的な長さの単位である。1丈の10倍にあたる。実際の長さは時代によって異なる。
『漢書』律暦志に「度者、分・寸・尺・丈・引也。……十分為寸、十寸為尺、十尺為丈、十丈為引。」と見える。
1929年に市制が定められたときには「引」も定義されており、100尺 = 100/3メートル(約33.3m)であった。しかしあまり使われることはなく、中華人民共和国の市制では定義されていない。
(出典:Wikipedia)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
“引”を含む語句
引掛
引剥
誘引
引返
引退
引被
引込
引張
引立
引裂
股引
引懸
引廻
引籠
引越
引取
引傾
承引
引摺
引掴
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