“平清”の読み方と例文
読み方割合
ひらせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「姫路侯のお留守役は、お留守居役中での渋いのどだそうで、平清ひらせいや両国あたりでは、もっぱら評判でござんすが。ねえ、小秀ちゃん」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
丁度四年目の夏のとあるゆうべ、深川の料理屋平清ひらせいの前を通りかゝった時、彼はふと門口に待って居る駕籠の簾のかげから、真っ白な女の素足のこぼれて居るのに気がついた。
刺青 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その日には城から会場へく。八百善やおぜん平清ひらせい川長かわちょう青柳あおやぎ等の料理屋である。また吉原に会することもある。集会には煩瑣はんさな作法があった。これを礼儀といわんは美に過ぎよう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)