“干場”の読み方と例文
読み方割合
ほしば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
市中繁華な町の倉と倉との間、または荷船の込合こみあう堀割近くにある閑地には、今も昔と変りなく折々紺屋こうや干場ほしばまたは元結もとゆい糸繰場いとくりばなぞになっている処がある。
今度は返事ものどで殺し、だまって押入れから編笠あみがさを取って渡しましたが、幸い、裏は紺屋こうや干場ほしばつづき、さっきのウカツな声とても、近所へまで聞かれたとは思われません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし長屋は右側ばかりで、左側の空地は紺屋こうや干場ほしばにでもなっているらしく、所まだらに生えている低い秋草が雨にぬれて、一匹の野良犬が寒そうな顔をして餌をあさっていた。
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)