“山曲”の読み方と例文
読み方割合
やまたわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細君が山曲やまたわ墾田はりだのそばを歩いている所を機銃で射たれた。他にも大勢やられたのがあってなかなか火葬の順番がこない。
骨仏 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
飯島では、まだ百日紅さるすべりの花が咲いているというのに、北鎌倉の山曲やまたわではすすきの穂がなびき、日陰になるところで、山茶花さざんかつぼみがふくらみかけている。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
家の中にまで入りこんで女子供をさらい、山曲やまたわ川隈かわくまの人目につかぬところに竈をこしらえ、十人くらいも車座になって、恣に食らい競うという風であった。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)