居残いのこ)” の例文
旧字:居殘
が、地方としては、これまで経歴へめぐつた其処彼処そこかしこより、観光に価値あたいする名所がおびただしい、と聞いて、中二日なかふつかばかりの休暇やすみを、紫玉は此の土地に居残いのこつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「大河さんがおひとりで居残いのこっていらしって、お風呂に水をいれていただいていたものですから、ごいっしょにお食事をしていただくことにしましたの。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
あまりできのよくないミサ子は、受験のための居残いのこり勉強にいんうつな顔をしていた。彼女の頭は算数の原理を理解する力も、うのみにする記憶力にもかけていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
非常時ひじょうじのことで、仕事しごといそがしくなりました。からだ強健きょうけんで、希望きぼうかたは、ふるって居残いのこってもらいたい。」と工場長こうじょうちょうのいった言葉ことばが、達夫たつおみみに、はっきりとよみがえりました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
すぐ空林庵くうりんあんに引きとり、読書をしたり、書きものをしたりしてすごす習慣だったが、居残いのこりの塾生の中には、よく個人的問題について相談をもちかけて行くものがあり、先生夫妻も
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その日、荒田老は、めずらしく式後に居残いのこってみんなと食事をともにした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)