“尿小路”の読み方と例文
読み方割合
いばりこうじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
島のように残っていて、そこの狭い往来などは、いまもってむかしの呼名の「尿小路いばりこうじ」で通っている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この朝の火の手と煙は、本能寺の外の尿小路いばりこうじから先に揚ったのである。ぶちこわされた家屋の下にあった火気が忽ちいぶり出して苦もなく次々の板屋建てを焼いていった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だから尿小路いばりこうじの狭い路を遠まわりしても、なるべく本能寺の門前は通らないようにしている彼らだったが、昨日今日だけは、その本能寺のうちへ、身をかがめて日参しなければならなかった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)