“小賢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こざか87.5%
こざ4.7%
こさか4.7%
こざかし3.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この頃のように、こう小生意気な兵法青年がうようよ歩いて、すぐ印可の目録のといって誇っていることが、彼には、小賢こざかしく聞えてならない。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この小賢こざかしい小泥棒め、おれに張り合ってみようというのでさえ片腹痛いのに、死んだ肉は食わないというような一ぱしの口吻くちぶり
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
引込思案な臆病、小賢こざかしくて功利的な知恵、それよりも根本的には私を善良な青年とみていた世間の評判が、ただ私を不道徳の実行者にならしめないのみであった。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)
いつガンベに小賢こざかしいという感じを与えて、油をしぼられないとも限らない不安がつきまとって離れなかったから。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
握る名と奪えるほまれとは、小賢こざかしきはちが甘くかもすと見せて、針をて去る蜜のごときものであろう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ワルトンは、栗色の髪を油でこてこてにした頭を、女の顔にぶっつかる程突き出して、褐色の瞳を小賢こざかしく、女の瞳に向き合せながら、幾分細長い顔にちょいちょい小皺を寄せる。
決闘場 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
男女なんにょの間変らじと一言ひとことかわせば一生変るまじきはもとよりなるを、小賢こさかしき祈誓三昧きしょうさんまい
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
年端もゆかぬその内より、下女はしため代はりに追廻されて、天晴れ文盲には育て上げられたれど、苦労が教へし小賢こさかしさに、なかなか大人も及ばぬふんべつ思慮する事もあり。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
やあ小賢こさかしき長虫ながむし通力立つうりきだて
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかしながら統一のない衝動的な運動に限りなく駆ろうとしている盲目的な意志と、私の心の表面に明るく動く小賢こざかしい智恵とが、その時分私が創作を試みることを妨げていた。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)
十太夫は舊に依つて小賢こざかしげに立ち振舞つてゐる。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)