“小新聞”の読み方と例文
読み方割合
こしんぶん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初めはただ不思議だとばかり、さして気にも留めなかったが、ついこの頃、『街巷新聞』といって、おもに銀座辺の飲食店やカッフェーの女のうわさをかく余りたちの好くない小新聞こしんぶん
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
交番の窓に頬杖をいて、様子を見ている一名紋着もんつきを着た目の鋭いのがすなわちそれで、かれは学士にうらみのある書生の身のはてで、今は府下のある小新聞こしんぶんに探訪員たる紳士であった。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
路花の書いている東京新聞は、初め社会の下層を読者にして、平易な事を平易な文で書いていた小新聞こしんぶんに起って、次第に品位を高めたものであった。記者と共に調子は幾度も変った。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)