小川通おがわどお)” の例文
それから一時いっときばかりたったころです。あの怪しい行脚あんぎゃ坊主ぼうずは、ちょうど雪の止んだのを幸い、小川通おがわどおりをくだって行きました。これが阿媽港甚内あまかわじんないなのです。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしは暗い軒通のきづたいに、小川通おがわどおりをくだって来ると、ふと辻を一つまがった所に、大きい角屋敷かどやしきのあるのを見つけました。これは京でも名を知られた、北条屋弥三右衛門ほうじょうややそうえもんの本宅です。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)