小具足こぐそく)” の例文
これ、その日見物けんぶつのなかにまぎれこませておいた菊池半助配下はいか伊賀衆いがしゅう小具足こぐそく十手じってうでぞろい、変装へんそう百人ぐみの者たちであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
躰は革紐で十文字に縛られ、銅の柱につながれている。紺の小具足こぐそくに身を固め血紅色の陣羽織を纏い、むちを握った武士が一人、車の横に付き添っている。ながえを曳くのは小者である。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
みると、それはさいわいにして狼ではなかったが、針金頭巾はりがねずきん小具足こぐそくで、甲虫かぶとむしみたいに身をかためたふたりの兵。手には短槍たんそうを引っさげている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その人かげのあとから、幾年いくねんくちつんだ落葉おちばをふんで、ガサ、ガサと、歩いてくる者があった。小具足こぐそくをまとった武士ぶしである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十数名の武者は、みな小具足こぐそくの旅姿だった。といってもあらましは、足軽程度の人態にんていにすぎない。争いあって、一碗ずつの酒を持ち、干魚か何かを取ってはムシャムシャ食う。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「下へ、小具足こぐそくでも着けて来たものだろう」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)