“家宅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたく33.3%
いへ16.7%
うち16.7%
ところ16.7%
やしき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海辺に家宅かたくある士民、老幼婦女の立退かんとて家財雑具を持運ぶ様、さしもにひろき府下の街衢がいくも、奔走狼狽してきりを立つべき処もなし。訛言かげんしたがって沸騰し、人心恟々きょうきょうとして定まらず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
それより一月ならざるに、重右衛門のさびしい家宅いへにはをり/\女の笑ふ声が聞える様になつた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
ってというので、音助に言付け万事出立の用意が整いましたから立たせて遣り、ようやく五日目に羽生村へちゃく致しましたが、聞けば家宅うち空屋あきやに成ってしまい
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
へえー……にかえ、貴方あなた神幸かみかうといふ立派りつぱ御用達ごようたしたいしたお生計くらしをなすつたおかたか……えーまアどうもおもけないことだねえ、貴方あなた家宅ところの三でふ大目だいめの、お数寄屋すきや出来できた時に
古いころの早稲田を出たというその良人の浅山は、ある会社の外国支店長をしている自分の姉の添合つれあいの家宅やしきの門内にある小さい家に住まっていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)