“好色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すき36.4%
かうしよく18.2%
こうしょく18.2%
いたずら9.1%
すけべい9.1%
すけべえ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
帰って来てから、道綱が私にその事を話して聞かせたが、私は「まあ、いくらお好色すきな方だって、こんな撫子を御覧になったら——」
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
範実のりざねなどと云ふ男は、篳篥ひちりきこそちつとは吹けるだらうが、好色かうしよくの話となつた日には、——まあ、あいつはあいつとして置け。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いずこの花柳界かりゅうかいやカフェーにもかならず一人や二人女たちのうわさに上る好色こうしょく老爺ろうやがあるが、しかしこの羅紗屋の主人ほど一見してくその典型にはまったお客も少ないであろう。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そう言いさしたお蓮さまのには、つと、好色いたずらっぽいあこがれの火が点ぜられて——。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
T子の姉婿のGという京染悉皆屋しっかいやが、仕様のないニヤケ男の好色すけべい野郎で、婿入りをすると間もなく、義妹いもうとのT子に云い寄りはじめて、恐ろしく執拗しつこいので困っている矢先だったから
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「しかし、よっぽど手酷てひどく暴れたんだな。あの好色すけべえ野郎が、こんなにまで手古摺てこずったところを見ると……」
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)