女婿ぢよせい)” の例文
寛永五年師五十二歳、堀尾吉晴よしはる女婿ぢよせいたる石川忠総ただふさの外護により、法山に瑞世ずゐせいし、紫衣を賜り、爾来じらい諸国餉参げさんの衲子、師の道風をしたひその会裡に集るもの無慮——
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後に伊沢氏の初の女婿ぢよせい全安とかえとの間に生れたむすめ梅をめとるのは此養玄である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
故ウヰルソンの女婿ぢよせい McAdoo 氏はよくこの事実を知つてゐた。
利仁が、敦賀の人、藤原有仁ありひと女婿ぢよせいになつてから、多くは敦賀に住んでゐると云ふ事も、日頃から聞いてゐない事はない。が、その敦賀まで自分をつれて行く気だらうとは、今の今まで思はなかつた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
鉄砲組足軽四十人を預つて、千五百五十三石をんだ。二世隼人正はいとのかみ正信は東福門院附弓気多ゆげた摂津守昌吉の次男で、正重の女婿ぢよせいである。正信は文禄四年に生れ、寛文十年十二月二日に七十六歳で歿した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)