大概おおよそ)” の例文
別に一水の熊井町中島町の間を北に行きて油堀仙台堀を連ぬるあり。深川側の川渠は大概おおよそかくの如し。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
境内また大概おおよそ旧に依りて存せらるゝを以て、塩谷しおのや宕陰とういん二十勝記のおもかげの残れるかたも少からず。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
東京湾は甚だ広けれども品川以北中川以西即ち東京の前面の海上は大抵上に説けるが如し。もとより一朝の略説甚だ尽さゞるありといへども大概おおよそはけだし叙し去りたるならん。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
路はもとより人跡じんせき絶えているところを大概おおよその「かん」で歩くのであるから、忍耐がまん忍耐がまんしきれなくなってこわくもなって来れば悲しくもなって来る、とうとう眼をくぼませて死にそうになって家へ帰って
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)