大息ためいき)” の例文
その運命のはかなきこと我と同じきなるべし。我は大息ためいきを抑へて友の肩にりたり。友は慰めて云ふやう。物思ものもひも好き程にせよ。
随分これは面白くない待受けといふものでせう。「おれの飼狗まで、おれを見忘れて仕舞つたか、」とリツプは大息ためいきを吐き乍ら云ひました。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
耳にてはかるに、こゝにはとこしへのそらをふるはす大息ためいきのほか歎聲なげきなし 二五—二七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
リツプは元から政治家ではないから、国の発落なりゆきには余り感じませなんだが、かれも曾て一種の圧制の下に立つて、大息ためいきばかりいて居た事がありました。それは女房の圧制です。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)