大恭だいきよう)” の例文
徳川時代のだい諸侯は、参覲交代さんきんかうたい途次とじ旅宿りよしゆくへとまると、かならず大恭だいきようは砂づめのたるへ入れて、あとへ残さぬやうに心がけた由。その話を聞かされたら、彼等もこの弱点には気づいてゐたと云ふ気がしたり。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)