“大小言”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おほこごと40.0%
おほこゞと40.0%
おおこごと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何時でも大小言おほこごとを云はれるので、匇々師匠の部屋から出て參りましたが、まだ明い外の日の光を見た時には、まるで自分が惡夢から覺めた樣な、ほつとした氣が致したとか申して居りました。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「芝居は下手つ糞ですが、めんが良いので、大變な騷ぎですよ。あんな乞食芝居は一日も早く村から追つ拂はなきや、村中の女は氣違ひにされるつて——年寄は大小言おほこゞとですよ」
昼間か宵のうち忍んで行くより仕様がないので、自然出稽古はそっちのけ、御贔屓のお客はしくじる。師匠からは大小言おおこごとたちまちの中に世間は狭くなる。金の工面には困ってくる。
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)